ヒモ義父と孝行娘。「これで旨いもの喰えるな」 義父は受け取った封筒を大事そうに懐にしまい込んで笑った。私が連れてこられたホテルの一室には、目つきの怪しい中年男が待っていた。「たった数時間ガマンすればお礼が沢山もらえる。いいバイトじゃないか、なぁ!」 働きもせず、ギャンブル三昧の義父の言葉には説得力など無いけれど、家族のことを考えると、私には他に良い方法が思いつかなかった。こうやって月に数度、姉と交代で知らない男に抱かれた。感じたりなんかしない、アレから精子が出れば終わり。家に帰ってお風呂に入って全部忘れてしまえばいい。そう諦めてこの現実を受け入れていた。――でも今日は、今日だけはイヤだった。ずっと好きだったクラスの男子から遊びに誘われたのだ。私だって青春したい、甘い恋だってしたいから。「今日、早く帰りたいんですけど」 ダメモトで訊いてみた私の言葉を、「ヤダよ、気が済むまでエッチするんだから」そう笑い飛ばして、男は私に覆いかぶさった。ドブの臭いのする息だった。家族のために心を殺し、時間が過ぎるのをただ耐える少女が男の執拗な責めに屈したとき、喘ぎと涙が溢れ出た。クズ過ぎる大人たちに利用される哀れな少女のおはなし。
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